秋に観たくなる映画
毎年この季節になると観たくなる名作。
『アメリカン・ビューティー』(1999年/米)
夏にアメリカを旅しながら
「帰国したら真っ先にもう一度観よう!」と思っていた映画です。
ポスターにも真っ赤なバラがありますが、
作品名のAmerican Beautyとはバラの品種の一つ🌹
映画の中でも象徴的な存在として頻繁に登場します。
レスター・バーナムは42歳、リストラ寸前のサラリーマン。
妻キャロリンには愛想を尽かされ
典型的なティーンエイジャーの娘、ジェーンからも冷めた目で見られる毎日。
そんなレスターがジェーンの友達アンジェラに出逢い
一目惚れをしてしまうところから家族の崩壊が始まります。
可愛くてセクシーなアンジェラの魅力は、
ordinary「普通の子」とはかけ離れた美しさです。
しかし果たしてそれは本当に美しいと言えるのか…
そんな中、隣に引っ越してきたリッキー。
彼は美しいと思ったものをビデオで録りためていて
ガラガラと音を立てながら美しく崩壊していくバーナム一家の様子を
誰よりも近くで静かに見届けています。
アカデミー賞作品賞を受賞した映画ですが、
映画でありながら舞台を観ているかのような気持ちにもなる作品です。
主役はレスターですが彼以外の登場人物についてもとても深く描かれていて、
みんな可哀想で、みんな美しい。
悲劇なのにどこか幸せを感じさせる場面も多い不思議な映画です。
自分だったら誰に一番近いかな?とつい考えたくなります。
覚えたくなる英語表現もいくつか出てきます📚
Today is the first day of the rest of your life.
「今日という日は、残りの人生の最初の1日。」
他にはやはりタイトルにもなっているだけあって、
beautyという単語が何度も登場します。
言う人によってそれぞれ定義が異なります。
「本当の美しさって何だろう?」
誰かと考えたくなる作品です。
落ち葉や、秋晴れ、秋の風も登場します。
雪景色は無く、厚手のコートも出てこないので、11月一杯くらいまでにピッタリな一本です。
芸術の秋。何かを感じられたり考えたくなる秋に、ぜひ観てみてください🍂